【歌声の整形】声質を変える方法とは?


こんばんは、ボイストレーナーの金子です。

 

今日は声質を変える方法。これについてです。

 

おそらく今までの講座の中でも、最重要なテーマです。

それぐらい重要です。

 

ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

 

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さて、今日のレッスンでちょっと嬉しかったことがありました。

 

新しく僕の元に来てくれた生徒さんで、

彼は僕の歌声を聴くやいなや、狂ったようにベタ褒めしてくれたのです。笑

 

「もう、ほんっとうに先生の歌声が好きです!!

歌唱力もそうですが、まず声がいい。声質が好き。笑」

 

そう何度も言ってましたね。


これだけ歌声を褒められると、照れくさいですけど

素直に嬉しかったですね。笑

 

もちろん、僕自身まだまだ修行の身だと思っていて、

もっともっと学んで成長していきたいと思っています。

 

でも今書いていて思うんですが、

昔は、ホントに酷かったですね。

 

誰かに歌を褒められるなんてことは、地球がひっくり返っても

ありえなくて、

カラオケでワンフレーズ歌うだけで友人に馬鹿にされていました。笑

 

まあ今だから笑い話になってますが、

当時はめちゃくちゃ悔しかったですね。正直。

 

じゃあ、なんでそんな歌が苦手だった凡人でも

劇的に歌唱力を高めることができたのか?

 

というと、それは

 

「声質」を磨いたからです。

 

声質をガラリと変えたことで、今まで身につけた全ての歌唱スキルが

一気に輝き出した、と確信しています。

 

こんなこと恥ずかしいので言いたくないんですが、

僕は元々自分の声質にはちょっぴり自信がありました。笑

 

めちゃくちゃ仲のいい親友とカラオケに行ったときに、

「歌は壊滅的に下手だけど、いい声しているよ」

褒められて、本当に声だけはいいんだと思っていたんです。

 

だから後は高音を出せるようになって、音程を自在に取れるようになれば

少なくともそこそこ魅力的な歌声になるだろうと思っていたし、

 

だから、ボイトレに通って必死にレッスンを受けていたんですね。

 

ですが、その後ボイトレを重ねて、

ある程度歌唱スキルが身についた頃に、大学の友達からこんなことを言われたんです。

 

「お前、高音も出るし、ちゃんと音程も取れてるんだけど、ホントそれだけ。って感じだよな。笑

ただ高音出てるだけ。歌ってるだけ。みたいな。多分声そのものに魅力がないんだな。w 」

 

一生懸命ボイトレに通っていた僕にとって、その言葉は

僕の胸にグサりと突き刺さりました。

 

いや、、これは結構、ショックでしたね…

 

恥ずかしい話ですが、

悔しくて、一晩中おいおい泣きました。

 

もちろん、「正直に評価して。怒らないから。」と伝えた僕が悪いんですけどね。苦笑

 

で、その時僕は気づいたんですよ。

 

「結局、歌声の魅力って”声質”で決まるんじゃ、、?」

と。

 

「自分に足りないのは、紛れもなく魅力的な声なんだ」

とやっと気づいたんです。

 

ただ、声が大事と分かったところで、

声なんてそう変えられるはずがないと思っていたので、

何をやっていいか、さっぱり分かりませんでした。

 

とはいえどうしてもこの気持ち悪い声をどうにかしたかったので

色々試行錯誤していたんです。

 

当時は、本当に見当違いなことをたくさんやっていましたね。苦笑

 

とりあえず、ひたすら鼻に響かせてみたり、

ガッツリ喉を下げて深い声を作ってみたり。

 

ネット記事やら動画やら漁りながら

先生に隠れて色々やっていましたね。笑

 

でも思うような声にはならなくて、本当に辛かったです。

 

そこで、どうにも諦められなかった僕は、

当時教えてもらっていた先生に、やっと相談したんですよ。

 

「あの、、無理だとは思うんですけど、、

声ってちょっとでも変えられたりしますか…?」

 

大柄で顔面も強面(しかも実際に厳しい)を前にして、

震える小さな声で、手汗びっしょりかきながら

恐る恐る質問をしたのを覚えています。笑

 

すると先生からは意外にも

「あ、訓練すれば変えられるよ。うん。」と二つ返事で返ってきたんです。

 

先生によると、声質を形作っているのは、

元の楽器(声帯)よりも「声の出し方」つまり、

発声フォームによるところが大きいということでした。

 

プロシンガーや歌が上手い人の声が独特な「いい声」だったのは、

普段の話し声とは別に、

 

歌うとき専用の「歌声」におめかししていただけだったのです。

(シンガーによっては、無意識におめかしした「歌声」で話している人もいるので、話し声も綺麗だったりします)

 

外出するときには、ダボダボのスウェット部屋着から、

綺麗なお洒落な服を着て着飾るのと同じで、

歌の上手いシンガーは、声をお洒落に飾っていたんです。

 

究極的にはモノマネシンガーは例としてわかりやすいですよね。

彼らは、普段の話し声とモノマネしている時の声質が

全然違いますが、

 

それは、発声フォームを自由自在に操ることで

声をガッツリ変えています。

 

それこそ、喉のポジションを動かしたり、

喉周りのパーツを変形させたりして、


器用に、話し声から「歌声」に変化させているんですね。

 

つまり、普段着の「話し声」から、

よそ行きのお洒落な「歌声」におめかししているんですよ。

 

僕は先生に話を聞いて

この事実を知ったとき、雷に打たれたみたいな衝撃を受けました。

 

声質なんて、生まれ持ったものだから地球がひっくり返っても

変わらないと信じ込んでいたので、

完全に僕の中の常識がバキバキに破壊された瞬間でした。

 

しかも声を自由に操れるのなんて、そもそも一部の天才だけだと思っていたし、

自分には無縁の世界だと思っていたからです。

 

でもそれが訓練すれば誰でもできること、と知って

すごい希望が持てたんですよ。

 

そして、そこからは先生に声質の操り方を

教えてもらいながら、夢中で自分の声と向き合っていきました。

 

声を変えるための“確かなロジック”を教えてもらえたので、

絶対に声が変わる、という確信を持って突き進んでいけました。

 

人間の声質にはいくつかの種類のパターンがあること

・また、その声質パターンを再現するための喉の筋肉やパーツの動かし方にもパターンがあること

 

なんとなくシンガーの声を真似する、みたいな感覚的なトレーニングではなくて、


喉の〇〇の筋肉を動かすと××の声色になって、

▼▼の筋肉と□□の筋肉を同時に動かすと、◎の声質になって、、

 

といったように、声質を変えるための方法を先生がロジカルに言語化してくれたので、

安心してトレーニングできたんです。

 

やっぱり、進むべき方向がわかると安心するし、

楽しいんですよね。

 

確かに前に進んでいるんだ!という確信があったんです。

 

そしてそうやって、夢中で訓練していくうちに、

徐々に、喉の筋肉やパーツの動かし方が分かってきて

出せる声質のパターンがどんどん増えてきました。

 

そして、その何種類もあるパターンの声質の中から

さらに理想の声質にどんどん近づけていきました。

 

そうやって、最終的に自分が本当に歌いたい理想の声質で歌えるようになったんです。

 

そして声質が良くなってからは、本当に歌唱全体のスキルが一気に底上げされていきましたね。

 

声質が改善されたことで、全ての歌唱スキルが輝き出したんです。

 

声質が磨かれ、高音の倍音が豊かになり、

力まずとも遠くまで響く声になり、

それは歌唱に確かな余裕を産んでくれました。

 

結果として、表現力も上がって

抑揚も、フェイクも、ビブラートも、

全てのスキルが綺麗に映えるようになって、

 

歌声を褒めてもらえることが一気に増えたのもこの時期です。

 

誰かに歌声を認めてもらえることで、

心から自分の歌声に自信を持つことができるようになりました。

 

耳を塞ぐほど嫌いだった録音した自分の歌声も、

今ではむしろ何度でも録音したいくらい、自分の歌声が大好きになれたんです。

 

レコーディングのたびに、自分の声に誇りを持てるし、愛着が湧くようになりました。

昔の自分じゃ考えられないことです。

 

本当に声質が変わることの

威力は計り知れないな、と思いました。

 

もちろん、僕はまだまだだと思っています。

 

これからももっと声は磨けるし、

魅力的にしていかないといけないと思っています。

 

でもそれでも、昔の自分の声からしたら、

完全に生まれ変わったレベルで歌声が変わりました。

 

声質を変えることは、歌声の整形みたいなものだと思っています。


この表現が適切か分かりませんが、でも実際

これほどまでに歌声全体に大きく影響を与えるスキルって、他にないと思います。正直。

 

本当に先生には感謝してもしきれないです。

 

だってもし、声質が変えられることを知らなかったら、

1mmも魅力のない歌声になっていたと思います。

 

先生はいつも、声質を「声質が歌声の第一印象を決める」と言っていました。


それは本当にその通りだと思っていて、

 

心理学で有名なメラビアンの法則によれば

人間は初対面の人間の印象の約4割をも、聴覚情報

つまり声だけで判断しているそうです。

 

だからその声質がダメだと、全ての歌唱スキルが台無しになるんですよね。

 

だから、それこそ僕も声質の重要性に気づけていなかったら

ミックスも、ベルティングも、ビブラートも、抑揚も、フェイクも、がなりも、

全ての魅力が台無しになっていたでしょう。

 

声質をロジカルに説明できる先生なんて、全然いないので

もし他の先生に教えてもらっていたらと思うと、ゾッとします。

 

どんなにボイトレを重ねて歌唱スキルも身につけても、歌声がちっとも魅力的にならない、、

そんなの想像しただけで恐ろしいです。

 

だからこそ、声質の大切さ、声質を操るロジックを教えてもらえる

先生に出会えたのは本当に運が良かったと思っています。

 

(今思えば、「声キモいよ」と正直に教えてくれた友達にも感謝ですね。笑

お世辞言われていたら自分じゃ気づけなかったですから)

 

そして、運に恵まれた僕だからこそ、

伝えられることがあると思っているので、これから一人でも多くの人に

声質の重要性、声質を変えるための確かなロジックを伝えていきたいと思います。

 

すみません、いつもの癖で殴り書きするとつい自分語りが。笑

 

今回の内容で伝えたかったのは、

 

・声質は歌声の第一印象を左右するほど大事な”スキル”

・声質を変えるためのロジックがある。だから声は後天的に変えられる

 

この2つです。


この2つだけ覚えてもらえていれば、大丈夫です。

 

それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

追伸

 

昔の僕みたいに、声質を魅力的にしていきたいけど、

何からやっていいか分からない人にむけて

声質を変えるための基礎的な方法を解説した動画を置いておきますね。

 

今まで伝えてきた知識を絡めながら説明しているので、比較的理解しやすい内容だと思います。

重要な話なので、ぜひ学んでみてくださいね。

 

声質改善入門