2年間毎日歌の練習をした結果…

 

こんにちは、ボイストレーナーの金子です。

 

今日は2年間毎日歌の練習をしたのに、歌が上手くならなかった理由

というテーマで話していきます。

 

これを読んでくれている人の中には、

一生懸命カラオケやスタジオで歌の練習をしている人も多いんじゃないかな

と思います。

 

ただ、昔の僕と同じように

「いくら歌の練習してもなかなか歌が上手くならないです」

とお悩みを抱えている人たちからめちゃくちゃ質問が届くんですね。

 

だからこそ今回、僕が2年間毎日歌の練習をし続けても上手くならなかった

理由と、その対策について話していこうと思います。

 

僕の実体験に基づいた話で、めちゃくちゃ重要な話をしますので

ぜひ最後まで読んでみてもらえると嬉しいです。

 

【2年間の無駄な努力】

 

これは僕が歌を始めた頃の話なんですけど。

当時、毎日のようにカラオケに通って歌の練習をしてたんですね。

 

というのも、当時の友人にめちゃくちゃ歌が上手い人がいて、

彼に「毎日、自分の限界音域の曲を歌えば上手くなるよ!」

 

とアドバイスをもらったんですよ。


プロ並みに歌が上手い友人が言うことです。

 

それはさぞかし効果があるんだろう、と思って

自分の限界の音域の曲を歌い続けることにしたんです。

 

もちろん”無理のないギリギリの音域で練習する”

というアドバイスも心がけながら、丁寧に練習していました。

 

ただ、それだけ練習しても

なかなか歌唱力は伸びなかったんです。

 

まともに歌い切れる曲は一曲もないほど音域が狭いまま。

キンキンした細い声質は改善しない。


2、3曲歌うだけで喉が痛くなるのも変わらなかったし、

最悪な状況は改善しませんでしたね。苦笑

 

そんな状況もあって

「このままだと、いよいよ何年経とうと歌が上手くならないんじゃないか…?」

と急激に不安になってきて、それでボイトレを始めたわけなんですね。

 

根本的な「発声」の改善をしていったんですよ。

 

喉の筋肉を適切に鍛えて、音域を広げたり

声量を出せるようにしたり、、

あるいは、身体全身の訓練をして、地声感を増幅させたり、、

 

歌の土台である発声、つまり声の出し方を根本的に変えていくトレーニングを続けました。

 

すると、僕の場合指導力の高い先生に教えてもらえたのもあって

ぐんぐん歌唱力が伸びていったんですよ。

 

今までだったら逆立ちしても歌えなかった高音の曲も

鼻歌感覚で楽に歌えるようになったり、

狙い通りの声質で歌えるようになったり、何曲歌っても声枯れしなくなりました。

 

今まで毎日のようにカラオケで歌い込んでも上手くならなかったのに、

急に歌唱力が上がり始めたので、この時は本当に嬉しかったですね。

 

で、僕はこの経験を通じて

ただひたすらに歌い込んでも歌は上手くならない、という基本的な事実を

初めて身をもって実感したんです。

 

というのも、上手に歌うために一番大事なのは「発声」の力だからです。

つまり声の出し方である「発声フォーム」が重要なわけですね。

 

これはスポーツと同じですね。

たとえば野球をやるとき、バッテティングフォームが分からないまま

いきなりゴリゴリの練習試合でバットをブンブン振っても意味ないですよね。笑

 

元々ぐちゃぐちゃなバッティングフォームが、さらにぐちゃぐちゃになっておしまいです。

 

それと同じで、まずは声を出すフォームである「発声」を固めないと

どんなに歌い込んでも意味がなかったんです。

 

だから、毎日のようにカラオケに通っても一向に上手くなることはなかったんですね。

 

だからこそ歌唱力を上げるなら

歌い込みじゃなくて、まずは発声を鍛えるための「ボイトレ」をやらないと意味がない、と

当たり前のことに気づいたんですよ。

 

少なくとも、高音が自由自在になって

歌っても苦しい、、という状態が完全に解消するまでは

ボイトレだけに集中するのがおすすめです。

 

逆にその前に歌い込みをすると

昔の発声の悪い癖が出てきて、発声のバランスが一気に崩れることがあります。

 

そうなってからでは正直、取り返しがつかないこともあるので注意してくださいね。

 

【バランスを見ながらトレーニングする(超重要)】

 

じゃあ、どうしたら発声を固めることができるのか?

という話ですね。

 

これはまず、基本的に喉の筋肉が足りない場合が多いので、

“喉の筋トレ”をしていくのはまずおすすめです。

 

(その上で、ベルティングなどの高等スキルを手に入れるためには、

身体全身の訓練が必須になってきます。)

 

そして、ここで特に気をつけてほしいのが

バランスよくトレーニングすることです。

 

そもそもなんですが、理想的な発声は

喉の筋肉がバランス良く鍛えられた状態なんですね。

 

でも、多くの人は喉の筋肉がABCDとあるとき、

Aだけしか鍛えない!みたいなことを無意識のうちにやってしまっているんですね。

 

これだとせっかくボイトレをしていても、崩れた発声バランスでやみくもに歌っているのと同じになってしまうんですよ。

 

だからこそ、常に発声のバランスを見ながらトレーニングしていくのが

大切になってきます。

 

そしてその中でも、地声と裏声の筋力バランスを整えることは

高音発声の習得に必須です。

 

たとえば、発声の基本スキルである「ミックスボイス」を習得するとき、

当たり前なんですが、ミックスの構成要素は地声と裏声です。

 

だからその地声と裏声のそれぞれのバランスが整っていないと、

ミックスの習得は難しいんですよ。

 

ゆえに、しっかりと地声と裏声のバランスを整えていくこと。

これが大事になってきます。

 

じゃあどうしたら、バランスを整えられるのか?というと、

いくつかの基準があるので、これを参考にするのが一番いいと思います。

 

① 声量


地声と裏声の声量が同じくらいの大きさ
に育ってくると、地声と裏声のバランスが

整ってきた、と言える一つの基準になります。

 

基本的には、普段地声で話す男性は

地声に比べて裏声が弱く

 

裏声っぽく上品に話すことが多い女性は、

裏声に比べて地声が強いことが多いです。

(女性の方がケースバイケースですが)

 

普段の地声と裏声の声量バランスに着目しておいて、

どちらが弱いのか確かめてみてくださいね。

 

そして、その上で弱い方を重点的に鍛えていくのがベストです。

 

● 参考音源:声量がある(鍛えられている)

 

● 参考音源:声量がない(鍛えられていない)

 

② 息もれ


地声、裏声ともに、
息の漏れが少なくなってくる

それぞれが十分に鍛えられてきた証拠の一つになります。

 

息漏れ、というとわかりづらいかもしれないんですが、

分かりやすく言うと「ため息声」です。

 

何か嫌なことがあったとき、「はあーーーっ」とため息つく人も多いと思うんですけど、

その時に息っぽい声になりますよね?

 

それは、声を出すためのパーツである”声帯”という2枚のヒダから

息が抜けもれているんですよ。


これが”息漏れ”している状態です。

 

この息漏れが減って、芯のある力強い声になってくると


地声と裏声のそれぞれが鍛えられてきた一つの指標になるので、

参考にしてみてください。

 

● 参考音源:息漏れしている(鍛えられていない)

 


● 参考音源:息漏れがない(鍛えられている)

 

 

③ 母音

 

最後は母音ですね。

 

地声と裏声、それぞれの母音をハッキリ明確に発音できるようになってくれば、

これまた地声と裏声のバランスが整ってきた目安にはなります。

 

たとえば、地声は「お」と言えるのに、

裏声は「お」と言いづらい、、「ほ」になってしまう、、

 

こんな症状がある人は多いと思うんですよね。

これは、つまり裏声が弱いからこそ起こる症状なんですよ。

 

だからこそ、裏声でも母音を明確に「お」と発音できるようにしていく必要があるんですね。

 

もちろん、これは逆も然りで、

地声で発音できない場合は、地声で発音できるようにしていく必要があります。

 

● 参考音源:母音を発音できない(鍛えられていない)※裏声

 

● 参考音源:母音を発音できる(鍛えられている)※裏声

 

 

● 参考音源:母音を発音できない(鍛えられていない)※地声

 

● 参考音源:母音を発音できる(鍛えられている)※地声

 

これも地声と裏声のバランスをチェックする基準になります。

チェックしてみてください。

 

こんなふうに、3つのポイントを守って

地声と裏声のバランスをチェックしながら練習をしていくことで、

 

なんとなくトレーニングするよりも圧倒的に効率よく発声がよくなっていきます。

 

【まずはボイトレに集中しよう】


昔の僕もそうなんですが、ほとんどの人は発声のバランス悪く、

どんなに歌い込んでも歌唱力が上がらなくて悩んでいます。

 

だからこそ、繰り返しになりますが、まずは歌い込みよりも

ボイトレに集中していきましょう。

 

逆にその間に歌い込んだりすると、悪い発声の癖がついて

上手くいくものも上手くいかなくなってしまいます。

 

僕の二の舞にならないように気をつけてください。笑

 

それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました。

また明日の夜LINEしますね。

 

追伸

 

地声と裏声の筋力バランスを取るために、必要なトレーニングを解説しています。

よかったらやってみてください。

地声と裏声のバランスを整えよう

 

==============
  SNS &サービス
==============

・公式HP

当スクール「自由な喉」の公式HPです。

公式HP 「自由な喉」

 

・公式Youtubeチャンネル

「自由な喉」をモットーに、着実に歌唱力を高めるためのボイトレ情報を配信しています。

Youtubeチャンネル「自由な喉」