「感情を込めても、一本調子になります。。」


こんばんは、ボイストレーナーの金子です。

 

「感情を込めて一生懸命歌っているつもりなんですが、録音した自分の歌声を聴くと

単調な歌声になってしまいます。。」

 

そんな質問をいただきました。

 

ひたすらカラオケで感情を込めて、歌っていたんですよ。

ただ結局

 

一方、僕はというと、そんな彼らを横目に

体系化された抑揚の理論を一から学び、どんどん表現力を高めていきました。

 

結果、ひたすら感情を込めてカラオケで歌い込んでいた彼らは

未だに抑揚のつけ方が分からずに、右往左往してます。

 

ライブで歌おうものなら、発声がそれなりに良いにも関わらず、

「どの曲歌っても同じに聴こえるよね。笑」

「なんか単調。。つまらない」

など、お客からは散々な評価です。

 

ですが当の本人たちは、何が悪いのか全く分かってません。

 

彼らは、ひたすら歌の上手いシンガーのコピーをしたり、

詞の意味を深く理解して歌い込むことが、歌唱表現の向上につながると本気で信じてるんですよ。

 

だから毎日毎日、無思考で歌いこみをしてしまっているわけですね。。

 

でも現実問題、何度も繰り返してきた通り、

感情表現は技術です。

 

だからその技術を磨かない限り、彼らは一生歌声の魅力を上げることはできないままなんです。

 

本当に、残念だなと思います。

どんなにアドバイスしたって、伝わらないんですから。

 

こんなふうに、抑揚を理論で理解した人間と、

感覚で抑揚を理解しようとする人間では、結果として大きな差が生まれてしまうんですね。

 

もちろん、玉置浩二級の超天才なら別ですよ。笑

 

抜群のセンスで抑揚を理解し、パッとその曲のフレーズに合わせた適切な表現を

繰り出せるのだと思います。

 

ただ、そうでない99%の凡人(僕も含む)は抑揚を”技術”として捉えないと死にます。

だから、凡人以下のスタートからの僕は感覚的な練習ではなくて、

しっかりと理論的に抑揚を学んで練習を積み重ねてきました。

 

ただ、こんなことを言うと、

「理論的に学ぶといってもなんか難しそう。。」

と思う人もいるかもしれません。

 

でも実際はそんなことはないんです。

抑揚の付け方には、曲によってある一定のパターンや法則があるからです。

 

たとえば、

バラード調の楽曲の▲メロの〇〇フレーズは、

××のテンポで歌うと切ない印象になる、、


みたいなイメージです。

(例なのでざっくりですけどね)

 

だからこんなふうに、パターンを一度きちんと学んでしまえば、あとはそのパターンに沿って

歌うだけで、聴く人を深く感動させることのできる魅力的な歌声が手に入ります。

 

だから誰がやっても、パターンさえ知っていれば抑揚をつけて歌えるし、

音楽的センスや才能など関係なく、多くの人を熱狂させることができるんですよ。