教わる人を間違えて、4年間を無駄にした話


こんばんは、ボイストレーナーの金子です。

 

今回のテーマは、教わる人を間違えて、4年間を無駄にした話です。

 

僕はこれまで、少なく見積もっても累計では30人以上のトレーナーから

指導を受けてきました。

 

そして、その中には「素晴らしすぎる…」と声が漏れてしまうような

指導力を持つ神のような先生もいれば、

 

「うん、、ね、、」と思ってしまう先生も実際はいました。笑

 

そして僕の場合は運悪く4年もの間、後者の先生に当たり続けてしまったため

その期間、歌が全く上手くなりませんでした。


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4年間って、全てを変えるには十分な期間です。

 

それだけの期間を、正しい方向に努力していれば

高音も、低音も、声量も、地声感も、理想の声質も、ビブラートも、フェイクも、

圧倒的な表現力も、全て手に入ってます。

 

それなのに、その4年をドブに捨てるようなことをやっていたので

本当に後悔しています。

 

だからこそ、これを読んでくれている人には

僕の二の舞になってほしくありません。

 

そこで、今回は僕がどんな指導を受けて、

どんな失敗をしたのか?

 

LINE講座だからこそ、話せるリアルなところをガッツリ話していきたいと思います。

 

失敗① ボーカルトレーニングに集中して爆死


正直、これが一番大変でしたね。笑

 

ちょうど2つ目に通ったスクールの先生が、

めちゃくちゃマインドを重視する先生だったんです。

 

「金子くん、歌はテクニックじゃない。

歌は心で歌うんだ。表現力が大事なんだよ」

 

こんなことを教えてくれて、かなり説得力はあったんですよね。

なんていったって、その先生の歌の上手いこと。笑

 

近くで聴いていると、身体全身に鳥肌が立つような

迫力のある歌声で、表現力も半端じゃありません。

 

聴いているだけで、涙が出てくる歌声って

初めてだったので、「うわ、、この先生が言うなら間違いない!!」と信じたわけです。

 

先生の言うとおり、必死に表現力を高める

“ボーカルトレーニング”をしていきました。

 

ボーカルトレーニングとは、表現力を高める「歌の実践練習」です。

 

このフレーズのおしりにビブラートをかけて、歌声に色をつけよう。

Aメロでは弱く歌って、サビでは力強く歌おう。

 

そんなふうに、しっかりと感情を歌に乗っける練習が

ボーカルトレーニングなんですね。

 

でも、そのボーカルトレーニングを続けても

全く高音も出るようにならないし、歌が上手くなる事はありませんでした。

 

どんなに表現力を高める練習をしても、

心を込めて、歌詞の意味を理解して歌っても、

全く高音は出るようにならなかったんですね。

 

「ここでビブラートかけて〜!」

「はい、強弱つけて抑揚つける!」

「もっと感情込めるよ〜!」

 

と言われたところで、「いや、そもそもビブラートかからないんだけど。。」

というレベル感だったので、練習についていけませんでした。

 

なぜなら、僕に必要なのはボーカルトレーニングじゃなくて、

ボイストレーニングだったからです。

 

やっぱり、感情表現をきちっとできるくらいの基本的な発声スキルがないと、

いくら感情を込めたところでどうにもならなかったんです。

 

低音から高音まで自由に歌える音域の広さ、

小さい声から大きい声まで自由にコントロールできる声量調整の能力、

パワフルな高音を担保する地声感。

 

こういった発声能力をボイストレーニングで身についてこそ、初めて感情表現をする

表現力を高めるボーカルトレーニングに移行できるんですよね。

 

だから表現力を高めるボーカルトレーニングをする前に、

僕の場合、きっちりと発声を固める”ボイストレーニング”をやらないと

いけなかったんですね。

 

もちろん、ボーカルトレーニングも大事なんですが

さっき触れた通りで、その土台にある発声訓練である「ボイストレーニング」の方が

優先度は圧倒的に上でした。

 

そのことを知らなかったので、必死で1年間

歌詞の意味を理解したり、聴き手のことを思いながら歌ってきましたが、

ダメでした。

 

これは反省ですね。。

 

失敗② 感覚ゴリ押して、失敗

僕の場合、まず最初に街の大手のスクールに通ったんですよね。

で、そこで教えてもらっていた内容が、とにかく感覚的なトレーニングだったんですよ。


「鼻に響かせなさい!」

「頭に響かせなさい!」

「とにかくお腹に力を入れなさい!」

 

このフレーズを何百回聞いたか分からないくらい、

叩き込まれましたね。笑

 

結果、ひたすら鼻に響かせようとして

無事に志村けんみたいな変な声になって終了でしたし、


お腹にグッと力を入れても、高音が苦しいのは変わりませんでした。

 

これは今思えば当然の話で、そもそも発声の感覚は

上手に発声できるようになった「結果」として分かるものです。

 

上手な発声とは、

喉の筋肉がきちんとバランスよく育っていて、それを上手に使えること。

これが基本なわけですね。

 

だからそれができないうちに、発声が上手な人の結果である「感覚」ばかりを

真似しようとしたところで、なんの意味もないよね、ということだったんです。

 

いや〜これは本当に後悔しています。。

時間戻せるなら、戻してやり直したいですもん。苦笑

 

もちろん、教えてくれた先生が悪いわけではありません。

 

ボイストレーナーになった今だから分かるんですが、

僕が通っていたスクールは、業界でもかなりの大手のスクールだったので、

先生への指導がまったく行き届いていなかったんですね。

 

そりゃ、先生だって何を教えていいか分からないし、なんとなく感覚的な指導をする他なかった

わけです。

 

だから先生のことは全く恨んでないし、むしろ真剣に教えてくれたことには

とても感謝しています。

 

ただ、その指導方法自体は間違っていたので、残念なんですが

結果が出なかったんです。

 

この経験から、発声の感覚よりも「ロジック」を理解して、

きちんと自分の声に何が足りないのか?をハッキリと視覚化すること

が大事なんだな、と学びましたね。

 

失敗③ 小手先のテクニックに飛びついて失敗


①と②の感覚的指導で、失敗してきたので

次はきちんと発声をロジカルに教えてくれる科学的な指導をしてくれる先生に

教えてもらうことにしました。

 

次に教えてもらった先生は、海外のハリウッド系ボイトレメソッドを扱っている先生で、

その団体の認定ライセンスまで持っている先生でした。

 

もうね、この時の期待値といったら海よりも深く、山よりも高かったですね。笑

 

だって、まず触れ込みが「あのマイケルジャクソンが使ったメソッド!」

ですからね。

 

あの伝説のマイケルジャクソンですよ。

そりゃ期待します。

 

「これは、、次こそ来た!次こそ歌が上手くなれる…!!」

期待は最高潮。

 

僕の時代が来たな。と確信していましたね。

 

が、ここでまたもや失敗。。。笑

 

ひたすらミックスボイスのコツを掴むトレーニングをしても、

効果が出ないどころか、発声が悪化しました。

 

何度、「ネイネイ」「マンマン」「ゴッゴ」「フィッフィ」とスケール練習で

繰り返したか。。

 

それで、どんどん高音域が裏声っぽくなってキンキンした

細い声になっていったので、めちゃくちゃ精神的に辛かったです。

 

上手くならなかった理由はシンプル。

 

そもそも海外発のメソッドのほとんどは

発声の土台が固まっているシンガー向けだったんです。汗

 

ハリウッド系に限らず、海外のボイトレメソッドって、基本的には

発声の土台が固まっている欧米人向けなんですよね。

 

欧米人の場合は 言語の特性上、歌に必要な喉の筋肉が鍛えられやすい

環境にあったり、身体全身を使って声を出すことに慣れている人も多いので、

発声の土台が整っている人も多いんですよ。

 

だから、土台固めをすっ飛ばしていきなり

ミックスボイス系のトレーニングをやっても上手くいくんですね。

 

でも僕ら日本人は、言語の特性上、最高に喉声になりやすいし、

おまけに発声の土台もぐちゃぐちゃです。

 

喉の筋肉や、パーツ、身体の使い方、呼吸、

全て足りていません。汗

(しょうがないんですけどね)

 

だからそんな発声のない状態で、いくらミックスボイスのコツを掴むような

トレーニングをしても効果が出づらいのは当たり前だったんです。

 

もちろん、元から発声の土台が固まっている人はいいんですけどね。

実際、プロの方で元から歌がそこそこ歌える人には、

海外系のメソッドがてきめんに効くこともありますからね。

 

でも、普通の日本人がやっちゃアカンです。苦笑

 

「初心者でも大丈夫!」とHPに書いてありましたが、全然初心者向けじゃありません。w

 

試していいのは、外人さんと超センスある日本人(主にプロ)だけ。

これは今でも肝に銘じてます。

 

まとめ

ここまで、僕の後悔話をしてきました。

もし当てはまることがあれば、もしかしたらそれは危険サインなのかもしれません。

 

昔の僕みたいに、膨大な時間を無駄にしてほしくないので、

気をつけてくださいね。^^

 

今回の話が少しでも参考になったら嬉しいです。

それでは、ありがとうございました。

 

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